技術記事執筆 研修講座
企画から公開・運用まで。「少し前の自分」が読んで助かる記事を、無理なく書き続けるための実践ガイドです。Qiita / Zenn / 個人ブログのいずれにも応用できます。
左の目次から好きな章へ移動できます。各章のチェックリストにチェックを入れると進捗が保存され、次回も同じ状態から再開できます。本文を読んだら章末のクイズで理解を確認してみてください。
本講座について
この講座は、技術記事を書く・レビューするときに役立つ一般的な原則と方法論を、実務で使える形に整理した研修教材です。特定の書籍や記事を複製したものではなく、広く知られた考え方を独自に再構成しています。
ここで紹介する内容は「正解」ではなく「たたき台」です。読者層やテーマによって最適解は変わります。ご自身の状況に合わせて取捨選択していただければと思います。
4つの基本原則
どの章にも共通する土台として、次の4点を最優先で意識します。
| 原則 | 意味 |
|---|---|
| 深掘りする | 背景・事例・「なぜそうなったか」まで掘り、内容の浅い記事にしない |
| 断定しすぎない | 読者は多様。持論を押し付けず、そうでないケースも想定して書く |
| 上から言わない | 自分事として書き、読者に意見を押し付けない |
| 環境名を伏せる | ディレクトリ名・ファイル名など、セキュリティに関わる固有名は別名に置き換える |
執筆のフェーズ
執筆は次の流れで進めます。各フェーズのチェックリストは「14章」に集約しています。
根底にある考え方
テクニックの前に、書く目的と姿勢を整えておきます。ここがぶれると、技術が上がっても記事は刺さりません。
- 記事の目的は「読者への貢献」。自己成長・評価・収益は結果として後からついてくるもので、目的そのものに据えません。
- 対象読者は「少し前の自分」を基準にします。その時期の自分が読んで助かる粒度・前提で書きます。
- 完璧より継続。1本で完成形を目指さず、公開後も磨き続ける前提で書きます。
- 正確性は信頼の土台。曖昧なら断定せず、裏取りできた範囲で書きます(→ 8章)。
- 継続が最大の価値。単発の名作より、ゆるく長く出し続けることが資産になります(→ 13章)。
「これを書くと、誰がどう嬉しいか」を1つでも言えれば、書く価値があります。初歩的でもニッチでも、助かる人が1人いれば十分です。読者の利益を起点に置くと、ネタの採否や書き方の判断がぶれにくくなります。
企画・ネタ選び
何を書くかは、書ききれるかどうかと、読まれるかどうかをほぼ決めます。採否の基準はシンプルです。
- 「少し前の自分が喜ぶか」で判断します。読んで助かる人が1人でも想像できれば、書く価値があります。
- 書きやすく価値が出やすい型を優先します。
- トラブルシューティング(ハマった→原因→解決)
- How-To(やりたいこと→実現手順)
- 新機能・ツール紹介に自分の見解・優先順位を足したもの
- やってみた / 体験談(失敗・工夫を含む)
- 入門・学習法、書評、登壇 / 参加レポート
- 自分の体験・考察・主観を必ず混ぜます。事実の列挙だけなら生成AIで代替できます。人間が書く価値は「私がやった / 感じた」に宿ります。
- 既存記事の劣化コピーを作りません。日本語化・最新化・わかりやすさ向上・別観点など、新規価値を1つ以上足せるときだけ書きます。参考元は必ず明記します。
- ネタは鮮度が命です。「書きたい」と思った熱量が高いうちに着手します。寝かせるほど書かれなくなります。
事前準備・調査 — 正確性の土台
正確さは信頼の前提です。調べ方が雑だと、どれだけ文章がうまくても記事の価値は下がります。
- 一次情報を当たります。公式ドキュメント・README・ソースコード・issue・PR を確認し、ネット記事や生成AIの出力を鵜呑みにしません。
- 参照した情報の投稿日・対象バージョンを確認し、古い情報に基づいていないかを点検します。
- 自分の言葉で説明できる状態まで理解します。丸写しは避け、「質問されたら答えられるか」を理解度の基準にします。
- 長い記事は先にアウトライン(見出しの親子関係)を組みます。発散しがちなら、一度トピックを俯瞰整理してから順序を決めます。
- 参考にした記事・書籍・公式ページは参考文献として控えておきます(記事末に列挙)。
個人ブログや古いQ&Aだけを根拠にすると、すでに修正済みの問題や非推奨の方法を「正解」として書いてしまいがちです。最後は必ず一次情報で裏を取ります。
構成設計
はじめに・まとめ・タイトルの三位一体
- 「はじめに」で、何を扱うか / 読むと何が得られるか(読者メリット)/ 対象読者は誰か / 前提知識・実行環境を宣言します。読者が冒頭で「自分向けか」を判断できるようにします。
- 「まとめ」で要点を1〜2文で再提示します。尻切れを避け、読後感を整えます。
- タイトル・はじめに・まとめは同じテーマを指すようにします。3つがずれていたら、本文が脱線している兆候です。
見出し
- 使うのは h2 と h3 のみ。階層は h1 → h2 → h3 の順を崩さず、深くしすぎません。
- 見出しは読者にとっての視覚的な区切りであり、記事全体の地図です。本文を読まなくても構成が分かるようにします。
- 1画面に2〜3個見えるくらいの頻度(おおむね数百文字ごと)を目安にします。
- 見出しは短く(目安30字以内)・具体的に。問いや要点を込めると注意を引けます。
流れと密度
- 説明は段階的に並べます(「エラー→原因→解決」「やりたいこと→実現方法」など)。
- 結論までが長いときは、冒頭にTL;DR(要点3〜5項目)や結論を先置きします。
- 文章と図表・コードの分量はどちらかに偏らせません。文章だけ・コードだけのブロックが続かないよう、説明→コード→結果と交互に配置します。
タイトル
- 本文を書き上げてから決めます(内容を要約する形が決めやすいため)。
- 抽象的なタイトル(「React基礎」)を避け、内容が想像できる具体性を持たせます(何が分かる / できるか)。
- 対象技術・対象読者・読者メリットを織り込みます。紛れやすい概念は
【React】のように技術名を冠します。 - 重要語を先頭に置きます(一覧で末尾が「…」と省略されても意味が通るように)。
- 多少長くても、短く曖昧より明確を優先します。
- 煽り・釣り・内容が伴わないタイトルは避けます。タイトルで掲げた価値は、本文で必ず提供します。
△ 弱いタイトル
Dockerについて / React入門 / エラーが出たので直した話
◎ 具体的なタイトル
【Docker】コンテナ起動が遅い原因をlayer cacheで30秒→5秒に短縮した手順
改善ポイント
- 重要語(Docker)を先頭に
- 対象技術を
【】で明示 - 得られる結果を数値で(30秒→5秒)
- 何が分かるかが一目で伝わる
本文の文章作法 — 読みやすさ
- 文体を統一します(です・ます調で統一。途中で「〜しましょう」等を混ぜない)。
- 一文を短く。長い文は分割し、最も伝えたいことを先に置きます。
- 主語・述語を省略せず、対応を合わせます(「Aは〜される / する」の不一致を避ける)。
- 接続の「が」は逆接のときだけ。単純接続は「〜したところ」「〜した。その結果」等に言い換えます。
- 逆接(しかし / ですが / とはいえ)を連続させません。続くなら主張が定まっていない兆候です。
- 同じ文末(〜です / 〜ません)を連続させません。語尾に変化をつけます。
- 弱気表現を減らします(「〜かもしれません」「〜な気がします」を多用しない)。事実は言い切り、意見は押しつけない、を区別します。
- 多義的な言葉を避けます(「適当に」「いろいろ」等は具体語に置き換える)。
- 難しい漢字・補助動詞は開きます(例:「もちろん」「しばらく」「〜してみる」「〜してほしい」)。
- ブラウザ表示前提で1文ごとに改行します。読点での手動改行はしません(端末幅で崩れるため)。
- 推敲は読者モードに切り替えて複数回読み直します。一度寝かせてから読むと粗が見えます。
リライト例(Before / After)
上の原則を1文に当てはめると、読みやすさがどう変わるかの一例です(本講座オリジナルの作例)。
△ Before
設定ファイルをいろいろ調整したのですが、なかなかうまく動かず、最終的にはキャッシュをクリアしたところ動いたのですが、原因はよく分かりませんでした。
◎ After
設定ファイルを調整しても動きませんでした。キャッシュをクリアすると解決します。原因はビルドキャッシュの不整合でした。
長い1文を3文に分割し、結論(解決策)を先に出しました。単純接続の「が」を削り、多義的な「いろいろ」を具体化し、「分からない」で終えず原因まで踏み込んでいます。
サンプルコードの規範
- 嘘をつきません。掲載前に実際に動かし、説明・実行結果と一致させます。編集フォームに直書きしません。
- 当たり前品質を満たします(正しいインデント=半角スペース、一貫した記法、言語標準の命名規則、全角混入なし、Lint通過)。
- コードブロックで掲載し、コピペ可能にします。画像にしません(コピー・検索ができなくなるため)。
- 言語指定を正確に。ログ・ターミナル出力・エラーなど整形不要なものには言語指定をしません。
- 実行結果を併記します(コンソール出力・画面表示・テスト結果など)。
- コピペで動く完全性を意識します。必要な import を含め、省く場合は「…略…」と明示します。
- 意味のある名前を使います(foo / bar / hoge は原則避ける)。
- 難易度は段階的に上げます。最小例から始め、要素を1〜2個ずつ追加します。
- 業務コードをそのまま貼りません。記事用に最小化・匿名化します。環境名・ファイル名も伏せます。
- セキュリティに配慮します。初心者がコピペしても危険でないコードにします。
- バージョン情報を明記します(言語・FW・ライブラリ・OS・DB など)。
- 例示用の値は予約ドメイン(
example.com等)を使います。
差分は diff 形式で見せる
Before / After を見せるときは diff が分かりやすく、コメントは行末でなく対象行の前の行に置くと横スクロールを避けられます。
# タイムアウトを延ばして再試行に対応 - client = Client(timeout=3) + client = Client(timeout=30, retries=3) response = client.fetch(url)
図表・メディア
- テキストで伝わりにくい構造・概念は図解します。
- スクリーンショットは必要部分だけを、あらかじめ小さめのウィンドウで撮ります(スマホ表示でも読めるように)。注釈・強調を加えます。
- エラーや出力は画像化しません(テキストで載せる=検索・コピー可能)。
- 動き・操作フローは GIF / 動画で示します。
- 見出し・本文・コード・図のバランスを取り、単調さを避けます。
- アクセシビリティ:画像には内容を表す代替テキスト(alt)を付け、情報を色だけに依存させません(形・ラベル・凡例でも区別できるように)。
構造図やフローは、作図ツールの画像より mermaid のような記法で描くと、後から修正でき、差分も追えます。ASCIIアートは環境によって崩れるため避けます。
正確性・信頼性・引用
- 日付は年から書きます(「3月のアップデート」→「2026年3月のアップデート」、「現時点」→「2026年◯月時点」)。
- 技術名の表記を公式に合わせます(Java / GitHub / macOS / PostgreSQL など、大小・スペース)。
- 他者テキストの引用は
>で明確に区別し、出典を示します。GitHubコードは可変なmainブランチではなく、commit SHA(または不変運用のタグ)+ 行番号の permalink で参照します。GitHub では対象行を選んでyキーで固定URLを取得でき、Markdown ファイルの行には?plain=1#L14のように?plain=1を付けます。 - おことわりを先回りで書きます(「初心者向けのため詳細は割愛」「特定環境での確認のみ」など)。
- オピニオン系は前提・背景・自分の立場を冒頭に書き、読者が文脈を共有できるようにします。
- 公開前に可能なら第三者(人 / AI / 公式)にファクトチェックを依頼します。
- ライセンスを守ります(出典表記・改変可否・商用可否を確認)。サンプルのリポジトリは特定 commit に固定します。
- 生成AIの出力を含める場合はその旨を明記し、内容は自分で検証してから載せます。事実・コードの正しさの責任は書き手にあります。
> 引用文はこのように示します。 > 複数行でも各行に > を置きます。 出典: 公式ドキュメント(2026年3月時点)
引用文はこのように示します。
複数行でも各行に > を置きます。
出典: 公式ドキュメント(2026年3月時点)
表現の配慮・炎上回避
- 主語を小さくします。「エンジニアはみんな〜」ではなく「私は〜」。
- 価値観を押しつけません。「こうすべき」より「自分はこうした」。
- 他者・他技術を否定形で貶めません。「A は B より合う場面がある」と書き、「B はダメ」とは書きません。異論が出やすいテーマでは「異論は歓迎します」と前置きします。
- 愚痴・批判過多を避け、ウケ狙いのジョークに頼りません。
- 怒りで即公開しません。一晩寝かせて冷静に読み直します。
「みんな」「普通は」と書くと、当てはまらない読者に反発されます。「私の現場では」と限定すれば、同じ主張でも事実の共有として受け取られ、無用な炎上を避けられます。
生成AIで書くときの自戒
生成AIで下書きを作る人が増えました。だからこそ、AIに任せきりにしない工夫が差になります。
- 教科書的な要約だけにしません。予期せぬ失敗・発見・回り道といった「経験」こそ、人間の読者が価値を感じる部分です。実体験があるなら必ず織り込みます。
- 個性・クセ・ざらつきを残します。完璧に流暢で無個性な文章は「情報はあるが人がいない」読後感になり、印象に残りません。
- 表現の部分的なブラッシュアップに AI を使うのは有効です。ただし全体を機械任せにせず、構成・主張は自分で決めます。
- 4つの基本原則(深掘り / 断定しすぎない / 上から言わない / 環境名を伏せる)を最優先で守ります。
公開前チェック・公開・シェア
- 書き手モードから読者モードに切り替えて再読し、スマホでプレビューして崩れを確認します。
- タグ / トピックは最大5個。中心技術から優先します。方言のある技術は実行環境(MySQL / PostgreSQL 等)も併記し、表記は記事数の多い標準形に合わせます。新規タグの乱立は避けます。
- 関連する過去記事への「あわせて読みたい」導線を検討します。
- シェアは手動でひとこと添えて行います。「自分の記事であること」と「読者メリット」を明記します。
- 公開直後だけでなく時間を空けて複数回シェアします。社内 Slack や技術コミュニティにも共有します。
- 公開後も運用します。指摘は加筆修正で反映し、陳腐化したらアップデート(打ち消し線+追記+更新通知)します。
反応との向き合い方
- 反応がない=劣っている、ではありません。露出機会やフォロワー数の問題です。継続で土台が育ちます。最初は反応が乏しくて当然で、数十本続けて時々「当たり」が出る程度に見積もります。
- バズは運の要素が大きいです(対象読者の母数に依存)。「付いたらラッキー」程度に構えます。
- バズは一過性です。数日で平常のアクセスに戻り、通りすがりの大半は固定読者になりません。次も気負わず平常運転で書き続けます。
- ネガティブコメントは読まれている証拠でもあります。客観視します。
- 技術的な指摘は、知識を分けてもらえる機会でもあります。納得できれば直して感謝します。返しにくい / 攻撃的なものはスルーしてかまいません。
- 無言のいいね・シェアも、立派なポジティブ反応として数えます。
- 承認欲求は燃料ですが、暴走させません。「バズるため」に内容が劣化していないか、時々自問します。
継続・習慣化とキャリア
書く力よりも「出し続ける力」が、最終的な差になります。続けられる仕組みと心構えを持ちます。
動機と継続
- 自分が書く動機を一度言語化しておきます(「誰か1人は役に立つ」「自分用の記録」など何でも)。動機があると失速しにくくなります。
- 「読者にとっての価値(誰がどう嬉しいか)」を常に自問します。1つ言えれば書く価値があります。
- 反応・収益は「付いたらラッキー」程度に置きます。狙うのは評判・信用の蓄積で、それが後の登壇・寄稿・仕事の依頼につながります。
- 気楽に、細く長く。毎日更新のような高すぎるハードルを課しません。月1本、つらければさらにゆっくりでよいです。
時間とスピード
- 「書きたい」と思った瞬間が熱量の最高潮です。寝かせるほど熱は冷め、お蔵入りになります。思い立ったら早く着手します。
- 執筆に時間をかけすぎません。標準的な分量なら上限(目安2〜3時間)を決め、完璧を待たずに公開します。
- 完璧さより個性。流暢で無個性な文章より、書き手のクセ・経験というざらつきが残るほうが記憶に残ります。
公開先・運用の判断
- 公開先を使い分けます。技術が主役のネタは技術系プラットフォーム(Qiita / Zenn)、自分が主役の話や規約に馴染みにくい内容は個人ブログへ。各サービスのガイドライン適合で判断します。
- マルチポスト(同一記事の複数同時投稿)は基本的に避けます。修正の二重管理・反応の分散・どれが本家か不明、というデメリットが大きいためです。良い記事は1か所でも SNS 経由で届きます。
- アドベントカレンダー等の企画は、ネタ探し不要・締切効果・お祭り感で継続に効きます。ただし投稿が集中する時期は埋もれやすいので、力作は時期をずらす選択肢も持ちます。
認知とキャリア
- 名前・アイコンを複数プラットフォームで統一すると認知されやすく、思わぬ依頼の機会も逃しにくくなります。実名・顔出しは必須ではありませんが、認知と信用につながりやすいです。
- 他者の記事へのいいね・シェア・コメントも立派なアウトプットです。コミュニティ内の関係が育ち、巡り巡って自分の記事にも還ってきます。
- 記事を書く力は登壇・書籍・仕様書・チャット説明にそのまま応用できます。「相手に分かりやすく伝える」技術は職場評価にも直結します。
フェーズ別チェックリスト
公開前に使える実践チェックリストです。チェックは自動保存され、次回も同じ状態で再開できます。
企画・調査
構成・タイトル
文章
コード・図表
正確性・配慮
公開・運用
記事パターン別テンプレート
記事の型を決めたら、対応する構成スケルトンを下敷きにします。あくまで一例で、内容に応じて見出しは自由に足し引きします。どの型でも共通して、長くなる節には見出しを足し、「見出しを追うだけで概要が掴める」状態を保ちます。
| 目的タイプ / パターン | 構成スケルトン | 勘所 |
|---|---|---|
| A. 問題を解決する型 | ||
| トラブルシューティング | はじめに → エラー → 原因 → 解決方法 → 実行環境 → まとめ → 参考文献 | 原因と解決の因果を明確に。いつから起きたか / 最新で解消済みかまで掘る |
| How-To(手順解説) | TL;DR → はじめに → 対象読者 → 実行環境 → 事前準備 → 手順 → まとめ → 参考文献 | 「自分用メモ」に陥らず、前提知識のない読者を意識する |
| コードレビュー指摘 | はじめに → 良くない例(なぜ) → 対処法(どう良くなるか) → まとめ | 業務コードを直貼りせず、ユースケースが想像できる例にする |
| B. 紹介・体験を共有する型 | ||
| 新機能・ツール紹介 | はじめに → 動作確認バージョン → 新機能紹介 → まとめ → 参考文献 | リリースノートのAI要約は誰でも作れる。私見・厳選でオリジナリティを出す |
| やってみた・使ってみた | はじめに → 動作確認バージョン → やったこと → まとめ → 参考文献 | 戸惑った点・ハマった点を書く。実装の裏側まで掘る |
| TIPS・便利テクニック集 | はじめに → 対象読者 → 実行環境 → TIPS紹介 → まとめ | 各TIPSに「できると何が嬉しいか」を添える。「20選」など個数で訴求 |
| C. 知識を体系化する型 | ||
| 入門記事 | はじめに(学べること・経歴) → 対象読者 → 実行環境 → 技術の説明 → まとめ | 易しい内容から段階的に。長すぎるなら分割する |
| 学習方法・成長法 | はじめに(学べること・経歴) → 対象読者 → 学習方法 → まとめ → 参考文献 | 教科書的説明でなく「私はこうしてきた」という経験中心に |
| 技術書の書評 | はじめに(対象書籍・動機・自分のレベル) → 概要 → 感想 → まとめ | 「内容まとめ」でなく自分の感想を書く(丸写ししない) |
| D. 意見・成果を発信する型 | ||
| 技術エッセイ | はじめに(省略可) → 思っていること → まとめ(読者へのメッセージ) | 勢いで書き切り、見出しは後付け。「ポエム」化に少し注意 |
| 技術系オピニオン | TL;DR → はじめに(動機・現場文脈) → 主張(根拠と Pros/Cons) → まとめ | 過激な物言いは炎上リスク。熱くなったら一晩寝かせる |
| 成果報告 | はじめに → やったこと(動機・詳細・工夫・技術スタック) → まとめ(謝辞) | 過度に謙遜せず堂々と。外から見えない工夫こそ丁寧に説明する |
| E. 現場・コミュニティの型 | ||
| 効果的だった工夫・改善策 | はじめに(概要・現場文脈) → 現場で起きたこと → まとめ(学び) | 「あなたもこう困っていませんか→私はこう解決」の姿勢。効果は数値で定量化する |
| 開発現場の体験談 | はじめに(概要・現場文脈) → 起きたこと・感じたこと → まとめ(学び) | 守秘義務に注意。出せない内容はぼかし、不安なら関係者に下書きレビューを依頼する |
| 参加レポート | はじめに(開催情報・リンク) → 印象に残ったセッション・変化 → まとめ(感謝) | 終了後なるべく早く公開。写真は他参加者の写り込みに注意 |
| F. 二次的・派生の型 | ||
| 翻訳 | はじめに(翻訳である旨・原文情報・許諾) → 翻訳本編 → まとめ | 著作権は原著者に。事前許可を取り、タイトルに【翻訳】を入れる |
| SNS投稿の記事化 | 固定テンプレなし(近いパターンを流用) | X で3連投以上になりそうならブログに切替。ポストURLの貼付はノイズが多いので文章を書き起こす |
本講座では、これらの型を「目的タイプ(A〜F)」でグルーピングしています。型は厳密な分類ではなく、1本の記事が複数の型をまたぐこともあります。迷ったら「読者が何を得たいか」から逆算して型を選んでみてください。
Markdown記法リファレンス
記法の「入力」と「表示結果」を並べて確認できます。タブを切り替えると、ソースとプレビューを行き来できます。特記なき記法は Qiita・Zenn 両対応です。
強調・装飾
**太字** または __太字__ ~~打ち消し線~~ 斜体(*…*)は日本語では 見栄えしないため基本使いません。
太字 または 太字
打ち消し線
斜体は日本語では見栄えしないため基本使いません。
強調したいだけのときに `…`(コードスパン)を使うのは誤りです。コードスパンはコード表記専用です。強調は **…** を使います。
テーブル
| 項目 | 値 | |:-----|---:| | 左寄せ | 右寄せ | | name | 100 |
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 左寄せ | 右寄せ |
| name | 100 |
区切り行のコロンで配置指定:左 --- / 中央 :-: / 右 ---:
リスト
- 親項目 - 子項目(スペースでインデント) 1. 一つ目 1. 二つ目 1. 三つ目
- 親項目
- 子項目(スペースでインデント)
- 一つ目
- 二つ目
- 三つ目
番号付きは連番が自動採番されるので、すべて 1. で書いてかまいません。
引用
> 行頭に > を置きます。 > 連続行でも毎行 > を置くのが安全です。 > > - 引用内でも箇条書きが使えます
行頭に > を置きます。
連続行でも毎行 > を置くのが安全です。
- 引用内でも箇条書きが使えます
Qiita は各行に > が必要です(省略不可)。
注意・警告ボックス(方言)
:::note info 補足(緑) ::: :::note warn 注意(黄) ::: :::note alert 警告(赤) :::
Zenn は :::message / :::message alert を使います。
コードブロック(言語・ファイル名指定)
```tsx:Button.tsx
export const Button = () => {
return <button>OK</button>;
};
```言語名は明示するのが基本です。` ` `言語:ファイル名 の形でファイル名も付けられます。
外側をバッククオート4つ ```` で囲みます。コードスパン内でバッククオートを示すときは、2つで囲みます。
差分(diff)付きコードブロック
```diff_js - const a = 1; + const a = 2; ``` Qiitaは diff_js(_区切り) Zennは diff js(スペース区切り)
- const a = 1;+ const a = 2;
行頭 -=削除 / +=追加 / 半角スペース=変更なし
うっかりメンション対策(重要)
スコープ付き npm パッケージ名(@types/react など)の「@+語」を本文に裸で書くと、Qiita / GitHub 等で実在ユーザーへ意図しないメンションが飛びます。@ を含む語は必ずコードスパン / コードブロックで囲みます。囲めばリンク化されず、メンションも飛びません。
脚注
本文に脚注をつけます[^1]。 [^1]: これが脚注の内容です。
本文に脚注をつけます[1]。
1. これが脚注の内容です。
ラベルは任意で、番号は自動です。Zenn はインライン脚注 本文^[注釈] も使えます。
エスケープ・HTML・埋め込み
- 記号が Markdown と誤認される場合は、直前に
\を置いてエスケープします(例: 顔文字)。 - HTMLタグの直書きは、Qiita は多くのタグに対応します。Zenn は
<br>と HTML コメントのみです。 - 埋め込みは、Qiita が Speaker Deck 等の
<script>タグ、Zenn は@[speakerdeck](スライドID)形式です。
ここで挙げた記法の多くは Qiita・Zenn 両対応ですが、ボックスや埋め込みなど方言もあります。迷ったら各サービスの公式記法ページを確認してみてください。